印刷を策定する難易度の捉え方

質の高さやサービスの由来しない所でそれらを取り決めます。純粋なる「頼みやすさ」「頼みにくさ」みたいなものは、それらに影響する事は無いと思っています。というのも、もはや、今、営業活動を実現出来ている日本の印刷所というのは、そういった篩にかなりかけられた場所が多く存在し、既に質の差、サービスの差では語りにくい状況になっており、残るは珍しい加工の種類、そうですね、加工の種類を着眼するという方法は、現在の印刷が齎らしてるシーンの1つの方向ですが、そういった加工の種類や、経験、参加しやすい仕組み作りなど、モードが次へ移行している印象も受けます。ただ、このPRINTPUBでは01の時にも書いた通り、純粋に技術が刷新したり、新しい技術で何か可能性のようなものが浮上した場合は、それはやはり印刷は技術が成せる技ですから、其処をピックアップして取り上げるのが本来の印刷であるという捉え方が正しいと思います。そして、今回お伝えしたい、「頼みやすい」「頼みにくい」の根本はやはり其処にこそあるのですが、印刷は技術であるとともに、同時に印刷所も含まれるのではないかと感じています。印刷と、印刷所は、違うと思うのです。印刷の技術の種類の観点から語る場合、もちろん、それもとても楽しいお話なのです。しかし、その場合、この種類が出来る印刷所は、此処と此処、という具合でしか紹介が出来ず、例えば、印刷は「頼み方」で仕上がりがとても大きく変わってくると思うのですが、同一の技術であったとしても、そういったメディアを通じた伝え方1つによって、その情報を元にスタートしてしまっている場合に、平均的な印刷所への依頼、みたいなものに慣れすぎてしまった結果、印刷所によっては、「頼む側」も「頼まれる側」も柔軟に対応しづらい状況が起こってしまうのではないでしょうか。で、あるなら印刷を語るのであれば、同時に、印刷所も語らなければなりません。むしろそれらは1セットであり、印刷所によって、例え、基準値があったとしても、印刷の技術の捉え方や発注の受け取り方に至るまで、全てが同じという訳にはいかないと思います。

印刷所の難易度のセッティング

頼みやすい、頼みにくい、初めて頼む、頼みなれている、などなど、いずれにしたって、入稿するときはドキドキするし、仕上がるまでは心配で夜も眠れない発注者も少なからずいる事だと思います。それでも、やはり掛けた金額や、頼む印刷所によって、その度合いに変化は生じるし、より安心のおける入稿の実現があれば、そのドキドキは幾らかは緩和されるはずなのです。そこで、あれば面白いなあと思うのが、この「印刷所の難易度」のセッティングです。ここは気を使わないとヤバイ、とか、まあ、適当に投げれば、いい感じに調節してくれる、とか、そういったものが、A~Fぐらいのランクで解説付きで示されていれば、それはそれでとても便利ではないでしょうか。かの昔、15年くらい前に、筆者も印刷所にまとまった数のフライヤーを初めて入稿する時に、やはり気になったのは、印刷所選びでした。何処で頼めば安いのか、良質なのか、納期が早いのか、ごまかされないのか、などなど、そういった情報を、今で言うところのコミケ勢がBBSでそういった印刷所の事は此処で聞け!みたいなのを設置してくれていて、そこがとても役に立ったのですね。ここは、赤が少し強くなるとか、書いてる納期よりも早く仕上げてくれるとか、そういった、メリット、デメリット含めた経験則に基づく日本印刷所総覧みたいな感じに仕上がってるところがあって、その中でも、定期的にあがってくる現状をまとめた印刷所毎のランク表というのがあって、それは本当に役に立ったのを覚えています。しかし、今はもはや技術が平均的となり、同一の加工で、どんなに質が良くても、目を見張るほどの違いを見つけるのはとても困難となりました。同時にその中で注目すべき点は、そういった平均点以上をたたきだしている加工所と、グラフィックなどに代表されるウェルカム状態な加工所との間に生じる「頼みやすさ」と「頼みにくさ」にあると感じています。もしくは「実現のしやすさ」と「実現のしにくさ」と言っていいかもしれません。それは前述した、様々な要素を同時にクリアする為に総覧出来る、印刷所としての質の差に繋がるように思うのです。今やすべてを揃えてくださっていますし、入稿さえ実現すればモノ自体は仕上がってきます。そのような中で、入稿後の調節が必要な、または可能な加工所も確実に存在しており、頼む側の印刷へのスタンスによって、頼んでしまったがゆえに互いにスムーズに印刷が果たせなかったり、ゴールまで辿り着けなかったりするなど、これら、印刷遂行にとっての「事故」と呼ぶべき状況を減らす為にも、「印刷所の難易度」のセッティングは急務であると強く思っています。また、多分、そうした方が、印刷を最後まで実現出来る機会が増え、印刷というものをより面白がれる状況を作れると考えています。

印刷の難易度

印刷には様々な難易度があります。技術的にもそうだと思いますし、入稿や、それまでに掛かる何かかもしれません。予算やタイミングもあるでしょうし、それぞれがそれぞれで、印刷の難易度だと言えます。では、印刷を策定する上での難易度とはなんでしょうか。この場合、その全てを統括する印刷というものをスムーズに遂行する為のポイント、というものが一点あります。今は、むしろ、それさえクリアしておけば、印刷の発注者たる私達が質の良い印刷加工物を手にするのは容易であるとさえ言えます。それは、印刷の「頼みやすさ」を基準とした難易度です。例えば、町の見知らぬ印刷所に突入して発注する場合と、グラフィックに発注する場合、どちらが発注をしやすいでしょうか。答えはとても簡単です。それはグラフィック、と、ほとんどの人が答えると思います。加工の種類の豊富さ、値段も含め、品質を見比べれば、値段相応、しかも、いろんな発注の仕方をサポートまでしてくださっている。基本、技術の高い所に頼むのは、とても難易度が高いのですが、これにも理由があります。職人が頑固だとか、営業が居ないとか、もちろん諸説ありますが、一番は、その規模と経緯を見れば一目瞭然なのです。個人が発注する数字というのは、せいぜい数千枚まで、といった所だと思いますが、キャリアを積み、技術を高めた所は、何万枚、何十万枚と、同じ仕様のものを繰り返し印刷してきた経緯が、そういった難易度の高さを生んでいます。また、技術の高まり=その工程の複雑さを日常化してしまっているパターンもあります。発注者がその仕様に合わせる為に、様々なものを用意しなければいけない難易度の高さです。これも恐らくは「頼みやすさ」を発端とする難易度と定義する事が出来ますし、同時にこれらを意識しクリアをしていく事で、他の難易度も緩和されるはずです。自分にとって、相応しい印刷とは何か、今、自分が作ろうとしている印刷物は何か、など、きちんと難易度を選び取り決定する事で、より明確に頼む場所が見えてきますし、仕上がりが分かってくるかもしれません。では、私たちは何の為に技術を知ろうとしているのでしょうか。または、印刷の側も何故、発注者に技術の解放を行っているのでしょうか。この件に関しては現状、疑問を感じずにはいられません。もちろん技術を学び、新しい知識を手に入れ、印刷の発注の機会を伺う事はとても大切な事だとは思いますが、発注者と印刷所の距離を縮める事は、もしかしたら、善い印刷の発注者を生む事になるのかもしれませんが、最近の動向として、印刷所が恐くない場所であり、皆んなの場所なんだよアピールが横行しつつあるようにも見えるのですが、これは、本当に印刷にとって正しい道なのでしょうか。本当に善い発注者を生む行為と言えるのでしょうか。印刷を策定する上での難易度設定において、なんの達成にも成っていないようにも感じますし、なによりも、目新しい、分かりやすい、崇高な技術というのは、すぐ消えます。これは既に様々な分野が経験してきた事だと思うのですが、印刷の技術は果たして、そうあるべきものなのでしょうか。だって、印刷加工技術なんて、どんなに見せ方変えたって、そんなに変わらないし、で、あるならば、オフセット印刷界隈の純粋に技術を追いかけて、その専門性の高さを維持している方が真摯な姿勢でありつつ、そういった技術の難易度を下げる作業の方が、とても印刷の世界に貢献出来ているし、そういう意味で文脈としての「過去」の技術としての印刷、というのは同時に希少価値も高くなる、という事だと思います。少し後半は某加工連に向けた目線で書いてしまったが、こういった現状に対して、難易度を設定し、意識した上で解決に向かう視点の育みは、そういった消えそうで、もがいている古い技術に対して、今の最先端の技術との連携を生み出すきっかけになるのではないか、と期待も込めています。