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所蔵レコード

WINGS AT THE SPEED OF SOUND/WINGS
A面:Let 'Em In/Note You Never Wrote/She's My Baby/Beware My Love/Wino Junko/
B面:Silly Love Songs/Cook of the House/Time to Hide/Must Do Something About It/San Ferry Anne/Warm and Beautiful/


豆腐とネギ:何をかくそうポールマッカートニーです。ジョンレノンはどちらかというと一曲に対してワンアイデアみたいなイメージですが、このポールは、いわゆるバンド的な音楽を好んでいたのでしょうか、一曲にいろんなアイデアを詰め込む感じです。演奏も皆で演奏してヒャッホー!みたいなノリなものが多く、なんかやっぱり同じビートルズでも、ここまでタイプが分かれるのだなあと感じた1枚です。とくにB面が好み。繰り返し聴きたくなる。A面ももちろん丁寧に作られていて、B面との対比が非常に面白いと思います。A面はバンドとしてこう勝負していくんだ!みたいな姿勢が見れたし、B面は凄く楽しんで作った感じが前面に出てて、さっきも書いたけどボクはB面が断然好みなのです。繰り返し聴ける。そしてなにより、合間を縫ってA面に返した時にトーンが変わっていいんだよねえ。そこまで考えたかどうかはさておきですが、さすがレコードを知り尽くしたポールさんなのでした。そしてジャケットも良く出来ていると思います。なんだかんだいって、これをデザインした人はサンセリフの事をよく知っているんだよなあ。サンセリフほど印刷ではなく、サインとして存在させる事に大きな意味を持つ書体はないと思うんだよね。オブジェクト化して写真に撮る。もしかしたら、これ初めてなんじゃないかな。中島秀樹も同じ事に気付いたみたいだけど、当時の他のジャケットでもそういうのは見れないし、いわゆる欧米の映画館で見られる看板の在り方に近い技法は結局どんな書体にせよ、サンセリフは印刷に向かないと思うんだよね。あくまでサイン、紙にインクが乗るとかじゃなくて。





on the corner/miles davis
A面:On the corner/New York girl/Thinkin' one thing and doin' another/Vote for Miles/ Black satin/
B面:One and one/Helen Butte/Mr Freedom X/


つかまるところ:マイルス・デイビスで二枚目くらいに聴いたアルバム。(初体験はパンゲアです‥)一曲目からいきなりウネウネしたへんなグルーヴと、 ぢぐざぐ(あえてこう表現したいです)なカッティングのギターがファンキーに交わって、そして思ったわりにトランペットの音が聞こえなかったりもして、 どちらかというと全然"ジャズのアルバム"感がしないアルバム。むしろロックとか、スライ&ファミリー・ストーンズのボーカルの人が、もしジャズのアルバムを自分で作りたいと思って2ndくらいの勢いでやったら、 こういうものができるかもしれない、みたいな感じの内容。それにしてもこのギターのデデッ・デデッっていうのが頭の中でいつまでも響いていくのが気持ち良いです!こうやって頭の中に残るものの感じで音楽の質って結構決まってしまうのではないでしょうか?





JAZZ HISTORICAL RECORDINGS Vol.2
A面:FLETCHER HENDERSON/DORSEY BROTHERS/ART TATUM/CHICK WEBB/ARTIE SHAW/RED NORVO/SUGAR FOOT STOMP/MOOD HOLLYWOOD/ST. LOUIS BLUES/STOMPIN' AT THE SAVOY/STREAMLINE/SMOKE DREAMS/
B面:JIMMY LUNCEFORD/HARRY JAMES/JOHN KIRBY/GENE KRUPA/METROME ALL STARS/LES BROWN/CLAUDE THORNHILL/WHITE HEAT/TWO O'CLOCK JUMP/TEMPTATION/LET ME OFF UPTOWN/I GOT RHYTHM/MEXICAN HATDANCE/ANTHROPOLOGY/


豆腐とネギ:なんかジャズ聴きてー!!と思ってワゴン漁ってたら見つかった1枚です。全然銘柄やらプレミアものには興味がないボクとしては、これで充分!かもしれません。と手に取ったこれにも、またしても「大阪写真専門学校」なるラベルが!?これは一体なんなのか。地味にこれをコレクトしたくなってきた…。





A Whiter Shade of Pale/PROCOL HARUM
A面:A Whiter Shade Of Pale/Conquistador/She Wandered Through The Garden Fence/Something Following Me/Mabel/Cerdes (Outside The Gates Of)/
B面:A Christmas Camel/Kaleidoscope/Salad Days (Are Here Again)/Good Captain Clack/Repent Walpurgis/


つかまるところ:結婚式やバラエティー番組でよく聞く「アノ曲」が入ったアルバム。前ネプチューンの番組でめちゃくちゃ流れてました。むさ苦しいボーカルと、その湯加減をうすめるためにまぜこまれる冷水のようなメロディ、その2つが絶妙なバランスでちょうどいい湯加減、体温と同じくらいの、ややラテン志向なお湯を創りだしています。バラード曲でもなんでもかんでもオルガン?みたいなのがピューピュー鳴り続けるのでどちらかというとアルバム全体で和めるようなアルバム。いずれにせよいまの時代には失われてしまった、やると絶対狙った感じになってしまう60年代の輝きがスパークしている一枚です。これもレコードミュージック!
豆腐とネギ:最初ジャケット見た時、女の人が歌う感じなのかと思ったけれど、バリバリ男の人でした。聴き始めは、ああなんかソフトな感じのいつものやつと思ったんですが、濃い感じに変化し始め、全体的になんかこうベッタリした印象のような気がします。贅沢を言えば、音が少ないからか無駄に鳴らしてる感があったので、そこらへんを抜いてくれたら、良かったんだけどな。けどまあ、ボーカルさんがしっかりした声なので、これくらいがいいのかなあ。60年代にしては曲調もバラエティに富んでるし、今でも要所要所で聴きたい1枚です。





VALOTTE/JULIAN LENNON
A面:Valotte/O.K. for You/On the Phone/Space/Well I Don't Know/
B面:Too Late for Goodbyes/Lonely/Say You're Wrong/Jesse/Let Me Be/


つかまるところ:ジョン・レノンとオノ・ヨーコの前の奥さんとの間の子供、ジュリアンの1stアルバム。ジュリアン・レノンはオノ・ヨーコ&ショーン・レノン勢力に完全に潰しを喰らっているのでいまだに新しいアルバムが出せないでいるようですが(07年からずっと、新しいアルバム出すって言ってる。。)それはジュリアンがショーンの1000倍才能があるからに違いないと僕は思っています。というか僕は、ジョン・レノンより好きです。ジョン・レノンが戦争やら人権やらの主張に夢中になって置き去りにしてしまった、曲を創ることへの愉しみ、という部分をジュリアンは引き継いでいるようです。だからこれらの曲はどれもどちらかというと趣味の領域に近い気もしないではないですが、それでもこれだけ上質の曲が1stアルバムから作れたのはやはりすごいことだと思います。思い切りビートルズに聴こえる曲もあり、そういうところが嫌われたのかとも思いますが、逆にそういう二世ミュージシャンの宿命から逃げずにやっているかんじはカッコいいと思います。でもほんとに、この次の2ndや、個人的に傑作な3rdはどこにもないんですよね。。どちらもすごくおもしろいアルバムなのに・・。





the best of bread/blead
A面:Make It With You/Everything I Own/Diary/Baby I'm-A Want You/It Don't Matter to Me/If/
B面:Mother Freedom/Down on My Knees/Too Much Love/Let Your Love Go/Look What You've Done/Truckin'/


つかまるところ:曲はいいのに売れない、というバンドをたまに見かけますが、このバンドも典型的にそういうバンドだったみたいです。そしてこのバンドは、曲の良い理由が売れない理由と直結しているようです。なんといっても、とにかく地味。静かでキレイなメロディがゆっくり流れる、そんな曲がほとんどなので、70年代のなかで生き残っていくのは難しかったのかなぁ、と思ってしまいました。地味に5枚アルバムを出しているようで、このベストはそれらの中から選曲されたらしいのですが、正直曲ごとに明確な差異は感じません。アルバムごとに作風を変えなくてよかった時代、いいなぁと思います。





Blues at Carnegie Hall/The Modern Jazz Quartet
A面:Pyramid (Blues for Junior)/Cylinder/Really True Blues/Ralph's New Blues/
B面:Monterey Mist/Home/Blues Milanese/Bags' Groove/


つかまるところ:ジャズ。まさしくジャズな、上質でゆっとりした雰囲気あふれる一枚。木琴なんていう小学校の音楽演奏会で、担当になったのはいいもののこの楽器のポテンシャルっていったいどうなんだ?なんでジャンボ耳かきみたいなやつで演奏しなくちゃいけないんだ?でもサイズでっかいしこれはちゃんと弾けないとあせる・・となってしまうような楽器も実に上品に見事に演奏されています。そしてウッドベースにピアノにドラム・・うーん、上質です。こういうレコードにこそしっかりお金払いたいよねという感じです。





Beat of Love/Randy VanWarmer
A面:Suzi Found a Weapon/Always Night/Babel/Don't Hide/Amen/I Guess It Never Hurts to Hurt Sometimes/
B面:Frightened by the Light of Day/Hanging on to Heaven/The Beat of Love/When I'm Dead and Gone/Don't Wake Me Up/


つかまるところ:まるでリヴァース・クオモの遠い親戚のようなこの方、音のほうもそうやって想像するとまだ準備の出来ていなかったweezerもどき、レンタルズ風のサウンドとも解釈できないでもないですが、音のほうはまったく80年代的で、その作りがあまりにも平均点に過ぎるため、どうもその向こうからこの人の個性というか、どういう風にメロディを閃いて音楽にしていったか、そのときどういう楽器を選んでこういう形にさせる風になってきたのか、という部分がまったく見えません。これは他の80年代レコードにもいえることなのですが、どこかバックストリートボーイズ的な、ああいう次元で終わってしまう音楽がなぜかバンドという形式でごろごろ転がっているのです。僕はバンドというのはもっと各自個性があるものだと思っていましたが少なくとも80年代はその音作りによって結局どれも似通ったものになってしまっているようで、それは90年代のサザンの音の雰囲気がいろんなところに浸潤していたのとも同じことなのかもしれません。とにかくなんかそういう、恥ずかしい音楽です。





JUST VISITING THIS PLANET/JELLY BEAN
A面:LITTLE TOO GOOD TO ME/WHO FOUMD WHO/JUST A MIRAGE/AMIDREAMING/
B面:THE REAL THING/WALKING IN MY SLEEP/HYPNOTIZED(BY YOUR TOUCH)/JINGO/


つかまるところ:上のレコードで80年代をこき下ろしたもののこの作品には傑作!という言葉を使わなくてはならないのですが、このどこかで闘ってる人、音楽のほうもなかなかやります。マドンナのプロデューサーだったようで、このアルバムでは曲ごとにいろいろなボーカリストをフィーチャーしながら、なんとも魅力溢れる80年代のディスコっぽいあの無駄なキラキラ感、聴いているだけでその羞恥心のかけらもない子供っぽい明るさにうるっときてしまいそうな肯定的なオーラで満ち溢れています。肉食系動物の帝王たるライオンが草食系動物をお腹いっぱいに食べてああ満腹だしなんかやさしい気持ちが満ち溢れてくるぜっていう、そういうバブリーな成金的な「恵んであげよう」的善意に満ち溢れたアルバムです。そう、こういう風に曲は君に恵んであげるプレゼントなんだよ、と考えている音楽プロデューサーが本気で才能のある時間がかつてはあり、それによって国民がその曲に群がりかじりつく至福の時間もそれに付随していたのです。某国のTMNの人のように・・。けれど僕はそういうことを否定しているわけではなくて、それもまた一興、だってこんな作品がそこから生まれて繰るなら、ということが言いたいのです。ここまで背水の陣みたいな感じにポップな雰囲気だけを連発できるアルバムが今この世の中にあるでしょうか。戦争?しらねー。お前の悩み?しらねー。歌詞が嘘っぽい?憶えてねー。そういう世界。そういうただ踊って笑っていればいいだけのセカイが、かつて先進国にはあったようです・・。





hunting high and low/a-ha
A面:Take on Me/Train of Thought/Hunting High and Low/Blue Sky/Living a Boy's Adventure Tale/
B面:Sun Always Shines on T.V./And You Tell Me/Love Is Reason/I Dream Myself Alive/Here I Stand and Face the Rain/


つかまるところ:a-haのデビューアルバム。Duran Duran、Pet Shop Boysなどと並び、80年代に目覚めるきっかけになった一枚。a-haは基本的にこのアルバムの冒頭に収録された「Take On Me」を大ヒットさせた一発屋として扱われることが多く、また事実この曲以降目立ったホームランもないまま、いつの間にか二軍落ちしてそこで新たなファンを作ったり作らなかったりしていくうちに2009年に惜しくも解散してしまったのですが、今回西田辺レコード会でこのアルバムをもう一度聴いてみて、もしかしたら彼らに対する"一発屋"という評価はひょっとしたら正しかったのかな、という気持ちに傾いてきました。というのはこのアルバムに並ぶだけの完成度を持っているアルバムが、彼らのディスコグラフィーで他に見つかるか、ということなのです。アルバム全体を見渡せばヒット曲の「Take On Me」はむしろそんなにいい曲ではなく どちらかというと捨て曲、導入曲の部類にあたるもので、このアルバムの白眉はなんといっても4曲目以降、そこからB面のおしまいまで続くシングル化されていない曲たちだということがわかります。特に4曲目の歌詞とメロディ、最終曲に漂う独特の寒い雰囲気には、この時代のポップアルバムとは思えない"逆方向キラキラ感"みたいなものがほとばしっていて シガー・ロスやビョークなど、「北欧らへん」ミュージシャンの先陣を切ったといっても過言ではないと思います。 とにかくこれとストロベリー・スウィッチブレイドだけは絶対必聴!





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